2020年5月29日金曜日

『週刊韓国ニュース 第252号』(2020.5.29)


《「5・24措置」から10年、市民ら「全面解除」「南北共同宣言の実践」求める》

 韓国軍艦「天安号」の沈没原因を「北朝鮮(朝鮮民主主義人民共和国)による魚雷」とし、南北協力を全面中断した「5・24措置」から10年を迎える中、6・15南側委員会や南北協力事業団体などで構成する「開城公団・金剛山観光再開 汎国民運動本部」は22日、ソウル市の政府庁舎前で記者会見し、「5・24措置」の全面解除を求めた。
ソウル市の政府庁舎前で記者会見し、「5・24措置」の全面解除、開城公団・金剛山観光再開、南北共同宣言の履行を求める「開城公団・金剛山観光再開 汎国民運動本部」のメンバーら(5.22)
大統領府に伝達する書簡を手にする参加者ら(5.22 ソウル・政府庁舎前)
「5・24措置」の全面解除を求める記者会見を開いた汎民連南側本部をはじめとした市民社会団体のメンバーら(5.23 ソウル)


《南北交流のための対北接触、統一省への「申告」で完了》

 統一省は5月26日、南北交流協力法改正案の立法化を推進する方針を明らかにした。
 改正案の骨子では、南北交流協力のために北朝鮮(朝鮮民主主義人民共和国)住民と接触する場合、申告すれば許可されるとした。現行法では「受理拒否」条項がある。
「南北共同宣言履行のための2019年 新年を迎える連帯の集い」が金剛山で開かれ、日の出を迎える南北海外の同胞ら(2019.2.13)


《新型コロナウィルスの新規感染者が40人に、49日ぶりの多数発生》

 韓国疾病(しっぺい)管理本部・中央防疫対策本部は5月27日、新型コロナウィルスの新規感染者が40人発生したと発表した。ソウル市・梨泰院のクラブで集団感染が発生して以降、3週間を経過しても感染拡大が収まっておらず、感染の第2波が懸念される。
中央防疫対策本部が発表した感染者数および検査結果(5.27 0時基準)

2020年5月22日金曜日

『週刊韓国ニュース 第251号』(2020.5.22)


《光州民衆抗争40周年記念式を開催、韓統連が声明発表》

 「第40周年5・18民主化運動記念式」が5月18日、光州市内の5・18民主広場(旧全羅南道庁前広場)で行われ、光州民衆抗争の遺族、文在寅(ムン・ジェイン)大統領をはじめ政府関係者、市民らが参加した。この日が1997年に政府記念日に制定されて以来、同地で政府記念式が開催されるのは初めて。
 文大統領はあいさつを通じ、「5・18民主化運動の真相究明に最善を尽くす」と強調した。
 韓統連も同日、声明「光州民衆抗争40周年を迎えて-光州虐殺に米国が介入した事実をすべて明らかにせよ!」を発表した。全文を紹介する。
5・18民主広場で開催された記念式であいさつする文大統領(5.18 光州)
国立墓地を参拝する文大統領(5.18 光州)
「虐殺責任者の真相究明」「米国の謝罪」を求めて記者会見する韓国進歩連帯、民主労総など市民団体の会員ら(5.18 ソウル・光化門広場)

韓民統(現、韓統連)が主催した「光州大虐殺糾弾・軍政打倒決起集会」後に行われたデモ行進(1980年6月1日 東京)
韓日連帯で構成された「金大中氏を殺すな!死刑判決阻止決死断食団」によるハンスト闘争(1980年12月4~14日)

2020年5月1日金曜日

『週刊韓国ニュース 第250号』(2020.5.1)


《6・15南側委員会が板門店宣言2周年記念式、6・15宣言20周年準備委員会も発足》

 6・15共同宣言実践南側委員会は4月27日、ソウルで「4・27板門店宣言2周年記念式および6・15共同宣言20周年準備委員会(20周年準備委員会)発足式」を開催した。
 20周年準備委員会は今後、新型コロナウィルスを考慮し、規模や形式にとらわれず南北海外がともに6・15共同宣言20周年を記念できるよう努力するとし、平和大行進と記念大会を軸としながらも、オンライン形式など多様な方式を検討するとしている。
記念式であいさつする李昌馥(イ・チャンボク)6・15南側委員会常任代表議長
新型コロナウィルスに対応し、記念式は「ソーシャル・ディスタンス」(社会的距離の確保)と防疫規則を守って進行された
民主労総と韓国労総による南北共同宣言の履行を求める記者会見(4.27 ソウル・米国大使館前)
板門店宣言の履行を求めるパフォーマンスをする6・15南側委員会釜山本部の会員ら(4.27 釜山市庁前広場)
板門店宣言2周年を迎え、「東海北部線事業推進記念式」に参加した政府関係者ら(4.27 江原道・高城)※前号既報
東海北部線の「江陵駅-猪津駅」区間復元事業の概略図
東海北部線で利用されていたトンネル入り口

 
《韓米両国が電撃的に合同空軍演習を実施、市民ら反発「即刻中止すべき」》

 韓国メディアは4月24日、韓米両国が延期していた合同空軍演習を20日から24日にかけて電撃的に実施したと報じ、これを受け、6・15南側委員会は24日に声明を発表し「再び韓米合同軍事演習が実施され、南北共同宣言と朝米シンガポール共同声明の精神が傷つけられた」「平和を妨害する合同軍事演習は即刻中止すべき」と批判した。
ソウルの米大使館前で「1人デモ」する韓国進歩連帯の会員(4.27)
「死の白鳥」と称される米軍の戦略爆撃機「B-1B」など


《全斗煥氏が名誉毀損容疑で出廷、機銃掃射を証言した神父を「嘘つき」と中傷》

 光州民衆抗争40周年を迎える中、抗争当時の市民虐殺の真相をわい曲し、名誉毀損の容疑で訴えられた全斗煥(チョン・ドファン)前大統領が4月27日、光州地裁に出廷した。出廷は1年ぶり。全氏は容疑を否認した。
 全氏は自身の回顧録を通じ、軍のヘリコプターが市民に対し機銃掃射した事実を証言した故ジョビオ神父について「嘘つき」と誹謗(ひぼう)中傷したため、光州関連団体と遺族らが告訴していた。
手を引かれ法廷に入る全斗煥氏(中央、4.27 光州)
全斗煥氏の銅像を叩く光州抗争の遺族(4.27 光州地裁前)
1980年5月の光州抗争当時、市内に飛来した韓国軍のヘリコプター
光州市内のビルに残る軍用ヘリの機銃掃射痕を視察する文在寅(ムン・ジェイン)大統領候補(当時、2017.3.20)