2018年11月30日金曜日

『週刊韓国ニュース 第186号』(2018.11.30)


《6・15南側・北側委員会が中国で政策協議、金剛山での「新年を迎える共同行事」に合意》

 6・15共同宣言実践南側委員会と同北側委員会は11月23~24日にかけて、中国・瀋陽で政策協議を行い、「新年を迎える共同行事」を2019年1月末〜2月初めに金剛山で開催することに合意した。10月にピョンヤンで開かれた「10・4宣言11周年記念 民族統一大会」、11月初めに金剛山で開かれた南北民和協による共同行事に続き、3回目となる大規模な民族共同行事として注目される。
中国・瀋陽で行われた6・15南側・北側委員会の政策協議参加者


《遺族とサムスン電子が和解、サムスンの半導体工場で白血病が相次いだ問題で》

 11月23日にソウル市内で、市民団体「半導体労働者の健康と人権の守り手」とサムスン電子の両者が、「サムソン電子半導体などの事業場における白血病などの発病と関連した問題を解決するための調停委員会」の仲裁案を内容とする協約書に署名する協約式が開かれた。
 サムスン電子の半導体工場などで働いた労働者が相次いで白血病を発症した問題は2007年、娘を白血病でなくした「守り手」黄相起(ファン・サンギ)代表の訴えで社会問題となった。
(左から)協約式に参加した金奇南(キム・ギナン)サムスン電子社長、仲裁したキム・ジヒョン調整委員長、遺族の黄相起(ファン・サンギ)「守り手」代表
謝罪する金奇南サムスン電子社長
和解に対する立場を記した黄相起代表の直筆の手紙


《シルム(相撲)が南北共同でユネスコ無形文化遺産に登録》

 朝鮮半島の伝統競技である「シルム(相撲)」が11月26日、ユネスコ無形文化遺産に南北共同の名前で登録された。南北共同の文化遺産登録は初めて。
 共同登録の公式名称は「Traditional Korean Wrestling」(伝統的韓国/朝鮮レスリング)、シルム(Ssirum-北側表記/Ssireum-南側表記)」となっている。
南側のシルム
北側のシルム

2018年11月22日木曜日

『週刊韓国ニュース 第185号』(2018.11.22)


《「和解・癒し財団」の解散決定、正義連「日本政府は真相を認めるべき」、民主女性会も歓迎声明》

 韓国政府が11月21日に「和解・癒し財団」の解散を公式決定したことを受け、「日本軍性奴隷制問題解決のための正義記憶連帯」(正義連)は同日、ソウルの日本大使館前で水曜定期デモを開き、解散歓迎の立場を表明した。
 在日韓国民主女性会もこの日、声明「『和解・癒し財団』の解散決定を支持・歓迎する」を発表した。全文は http://chuo.korea-htr.org/statement/2018/20181121.html より。
水曜定期デモで発言する尹美香(ユン・ミヒャン)正義連理事長
デモ参加者らは財団解散を歓迎し、日本政府に謝罪と賠償を求めた
財団解散を求め、韓国外務省前で1人デモをする金福童ハルモニ(9/3)


《民主労総が全面スト決行、各地で16万人参加》

 民主労総は11月21日、全国14カ所で「積弊清算! 組合活動をする権利保障! 社会大改革実現! 民主労総 全面スト大会」を開き、ソウルの1万人をはじめ全国約4万人の労働者が参加した。
 この日の全面ストには現代自動車の各事業所や、保健医療労組、非正規教授労組など各労組も展開、全体で約16万人が参加した。
ソウルの全面スト大会で「組合活動をする権利の保障」を求める参加者ら
あいさつする金(キム)ミョンファン民主労総委員長
医療業界の積弊清算を求める参加者
長時間労働を可能とする労働法改悪に抗議するパフォーマンス
国会(写真奥)前で開かれたソウルの全面スト大会
大田で開かれた全面スト大会


《河野外相、強制徴用被害者の個人請求権を認める》

 河野外相が11月14日、衆院外務委員会で質問に答える形で、強制徴用被害者(元徴用工)に個人請求権があると認めた。強制徴用被害者の個人請求権を認め、新日鉄住金に賠償を命じた韓国最高裁(大法院)判決(10・30判決)以後、日本の閣僚が個人請求権は存在すると発言したのは今回が初めて。
東京の新日鉄住金本社に向かう、強制徴用被害者の弁護士や韓日の市民団体関係者ら(11/12)

2018年11月16日金曜日

『週刊韓国ニュース 第184号』(2018.11.16)


《南北軍事当局と国連軍、JSAでの観光事業開始に向け現地調査》

 板門店共同警備区域(JSA)における一般人向けの観光事業開始に向け、南北の軍事当局と国連軍司令部による3者が11月12~13日に現地調査を行い、12日には「3者の監視装備に関する実務協議体」会議を行った。
JSA内を調査する南北軍事当局と国連軍の3者
資料を手に現地調査する3者


《日本で「強制動員問題の解決と過去清算のための共同行動」結成、韓国側と連帯行動へ》

 ことし8月、韓国で民族問題研究所、民弁、民主労総など16団体により「強制動員問題の解決と対日過去清算のための共同行動」(韓国共同行動)が発足。それを受け、連帯し日本で運動を組織しようと、「朝鮮人強制労働被害者補償立法をめざす日韓共同行動」や「日本製鉄元徴用工裁判を支援する会」、平和フォーラムなどの日本市民団体と韓統連が呼びかけて、「強制動員問題の解決と過去清算のための共同行動」(日本共同行動)が11月11日、都内で結成された。
都内で開催された日本共同行動結成式
結成式には、韓国の徴用工裁判で原告を代理した林宰成(イム・ジェソン)弁護士(左から3人目)が参加し発言した


《ソウルで全国労働者大会、「11月に全面スト、12月に民衆大会」》

 民主労総は11月10日、ソウル市内で「積弊清算! 組合活動をする権利を! 社会大改革! 11・21全面スト宣言! 全泰壱(チョン・テイル)烈士精神継承 2018全国労働者大会」を開催し、労働者や市民ら約6万人が参加した。
正規職への転換を求める非正規労働者ら
約6万人が結集した労働者大会
文在寅大統領に労働状況の改善を求める参加者ら
大統領府に向かうデモ行進

2018年11月9日金曜日

『週刊韓国ニュース 第183号』(2018.11.9)


《6・15ソウル本部が「ソウル・ピョンヤン市民マラソン大会」、ソウル市など後援》

 6・15共同宣言実践南側委員会ソウル本部は11月4日、「南北がともに走る! 11月ソウル、4月ピョンヤンで」をスローガンに、ソウルで「2018ソウル・ピョンヤン市民マラソン大会」を主催、全国から約1600人が参加した。
 組織委員会には86団体が参加し、ソウル市、ソウル市教育庁、ソウル市議会などが後援した。
スタート地点で「ソウル南北首脳会談歓迎」のプラカードを掲げる参加者ら
漢江の河川敷を走る子供たち
景品と「ピョンヤン国際マラソン大会」の参加チケット
10Kmコースの男女優勝者
ソウルでの南北首脳会談を歓迎するブース


《南北民和協が金剛山で民族共同行事、3・1運動100周年に徴用被害者討論会も》

 民族和解協力汎国民協議会(南側民和協)と民族和解協議会(北側民和協)は11月3日、金剛山ホテルで「板門店宣言と9月ピョンヤン共同宣言履行のための南北民和協連帯大会」を開催した。
 一方、参加予定だった民主労総幹部ら5人の訪北を統一省が不許可としたため、民主労総と全教組はこれに抗議し、同代表団40人は大会をボイコットした。
金剛山ホテルで開かれた南北民和協の民族共同行事
大会に参加した南北の市民ら
北側による文化公演


《国防相、戒厳軍による光州民衆抗争時の性暴行を謝罪》

 1980年5月の光州民衆抗争時、戒厳軍が女性に性暴行・性拷問などを行った事実が明らかになったことを受け、鄭景斗(チョン・キョンドゥ)国防相は11月7日、被害実態について「10代から30代の学生や若い女性、はなはだしきは妊婦も含まれていた」とし、「戒厳軍の無慈悲な鎮圧作戦で、女性に対し言葉では表現できない深い傷と苦痛を与えた」と認め、政府と軍を代表して謝罪した。
謝罪する鄭国防相
記者会見場に入る鄭国防相

2018年11月2日金曜日

『週刊韓国ニュース 第182号』(2018.11.2)


《韓国大法院が徴用工被害者の個人請求権を認める、韓統連も歓迎声明》

 日帝植民地時代の強制徴用工被害者が新日鉄住金を相手に損害賠償を求めた上告審で、韓国の大法院(最高裁)は10月30日、原告の個人請求権を認める判決を下し、同社に賠償を命じる判決を下した。
 これを受け、在日韓国民主統一連合(韓統連、孫亨根議長)は31日、歓迎声明を発表した。
大法院に向かう強制徴用工被害者のイ・チュンシク(94)さん(前列中央)と支持者ら
判決を言い渡すために着席する大法院判事ら
勝訴判決に涙を流すイ・チュンシクさん(右)
日帝植民地時代、強制徴用され炭鉱で働く韓国人
「お母さん、会いたいよ」「お腹がすいたよ」「故郷に行きたい」など、炭坑内に書かれた徴用工被害者の落書き