2019年5月24日金曜日

『週刊韓国ニュース 第207号』(2019.5.24)


≪韓統連訪問団、政府式典を始め5・18光州民衆抗争記念事業に参加≫
 
 光州民衆抗争39周年韓統連訪問団(5月16~19日)は光州を訪れ、5・18光州民衆抗争39周年記念事業に参加した。訪問団は全国から参加者を募り構成、団長は宋世一(ソン・セイル)副議長、副団長は祖国統一委員会の金知栄(キム・ジヨン)委員長(本紙主筆、民主女性会会長)。
 宋団長は「5・18精神を否定し歴史を歪曲する勢力に反撃を加え、自主・民主・統一を前進させる光州での闘いに全面的に合流し連帯した」と、訪問団の成果を強調した。
前夜祭が行われる旧道庁前の5・18民主広場に向かう民主平和大行進の参加者ら(5.17)
民主平和大行進で当時の市民軍を様子を伝える参加者ら
当時の宣伝隊を様子を伝える市民ら。横断幕には「道庁に集まろう」と書かれている
烈しい雨にも関わらず大行進でスローガンを叫ぶ韓統連訪問団
大行進に登場したバス部隊。前面に「5月から統一へ」と書かれた横断幕がかけられている
旧道庁に向かう大行進参加者ら
当時を思い起こさせるたいまつが登場した前夜祭(5.17)
5・18民主墓地で開かれた政府記念式典に参加した韓統連訪問団(5.18)
愛国烈士が眠る5・18旧墓地(望月洞)(5.18)
望月洞に向かう市民ら
墓前で献花する市民ら
献花する韓統連訪問団
広州市内で開かれた歴史歪曲を糾弾する汎国民大会で「イムのための行進曲」を歌う参加者ら(5.18)
(右から)汎国民大会に参加した李昌馥(イ・チャンボク)6・15南側委員会委員長、朴元淳(パク・ウォンスン)ソウル市長、李(イ)ヨンソプ光州市長
歴史歪曲を繰り返す自由韓国党の解体を訴える市民ら


≪文大統領が5・18式典で演説「独裁者の子孫でなければ解釈を間違えない」≫

 文在寅(ムン・ジェイン)大統領は5月18日、光州の5・18民主墓地で開かれた政府式典で演説し、「独裁者の子孫でなければ5・18の解釈を間違えるはずがない」と語り、「北の介入説」など光州民主化運動に対する自由韓国党議員らの妄言を全面的に批判。「光州が守ろうとしたものは『自由と民主主義』」と述べ、朴正煕維新政権・全斗煥政権時代の政治意識を改めるよう求めた。
政府記念式典で演説する文在寅大統領(5.18)
演説中に涙をこらえる文大統領
政府式典に参加しようとするや、市民らの激しい抗議を受ける黄教安(ファン・ギョアン)自由韓国党代表

2019年5月17日金曜日

『週刊韓国ニュース 第206号』(2019.5.17)


≪全斗煥氏が光州に入り「射殺命令」、光州抗争に関し軍関係者が証言

 特別記者会見「5・18は計画されたシナリオ」が5月13日、ソウルの国会議員会館で開かれ、当時の軍関係者が証言した。
 1980年の光州抗争当時、米陸軍の諜報部隊に所属したとする金(キム)ヨンジャン氏は「『北朝鮮軍介入説』は全斗煥氏がつくった虚偽であり、ねつ造」と断言。さらに「全斗煥氏は戒厳軍の発砲(1980年5月21日 午後1時)直前、光州にいた」と明らかにした。
特別記者会見「5・18は計画されたシナリオだった」
証言する金(キム)ヨンジャン氏


≪民間団体と統一相、対北食料支援に向けた懇談会開く≫

 文在寅(ムン・ジェイン)政権が対北食料支援を表明したことを受け、民族和解協力汎国民協議会(民和協)・韓国宗教人平和会議(KCRP)などの民間・宗教団体と金錬鉄(キム・ヨンチョル)統一相は5月14日、ソウルの南北会談本部で対北食糧支援に関する懇談会を開いた。
 民和協の金弘傑(キム・ホンゴル)常任代表議長は「南北・朝米間での協議が停滞している中でも民間交流を継続しなければならない」とした。
民間・宗教団体と統一相の懇談会
民間・宗教団体による記者会見

2019年5月10日金曜日

『週刊韓国ニュース 第205号』(2019.5.10)


≪6・15南北海外3委員会が5月末に中国で実務協議開催へ≫

 6・15南側委員会は5月8日、報道資料を通じ、6・15北側委員会が6日に南側委員会と6・15海外側委員会にファックスを送信し「5月23~25日にかけて中国・瀋陽での実務協議を提案してきた」と明らかにした。実現すれば、2月に金剛山で開かれた「新年を迎える連帯の集い」以来、3カ月ぶりの南北海外民間協議となる。
「新年を迎える連帯の集い」で開かれた6・15南北海外委員長会議(2.12 金剛山)


≪セウォル号惨事の遺族ら「自由韓国党は解散すべき」≫

 セウォル号惨事に対する自由韓国党議員らの妄言を受けて、4・16連帯は5月4日、ソウルの光化門広場で「自由韓国党解散!黄教安・羅ギョンウォン処罰!再びキャンドル集会」を開き、遺族ら約2000人の市民が参加した。
 一方、「自由韓国党の解散を求める大統領府への国民請願」はこの日、177万7000人をこえた。
キャンドルを手に集会に参加する遺族や市民ら
舞台では文化公演も行われた


≪与党「共に民主党」、院内代表に86世代の李仁榮議員を選出≫

 国会で5月8日、「共に民主党」の議員総会が開かれ、新たな院内代表に「86(80年代に大学入学、60年代生まれ)グループの長兄」格の李仁榮(イ・イニョン)議員が選挙を通じて選出された。李氏は改革志向議員の集まり「より良い未来」と文在寅大統領系の一部の議員を合わせた幅広い支持を集めた。
洪容杓(ホン・ヨンピョ)前院内代表(右)と握手する李仁榮・新院内代表

2019年4月26日金曜日

『週刊韓国ニュース 第204号』(2019.4.26)


《「韓統連の完全な名誉回復と帰国保障のための対策委員会」が発足》

 「反国家団体」規定により厳しい弾圧を受けてきた在日韓国民主統一連合(韓統連)の名誉回復に向け、「韓統連の完全な名誉回復と帰国保障のための対策委員会(韓統連対策委)」が4月23日、ソウル市内で発足記者会見を開いた。
 韓統連は、朴正煕(パク・チョンヒ)軍事独裁政権時の1978年に「反国家団体」規定を受け、今も孫亨根(ソン・ヒョングン)韓統連議長には旅券が発給されず、会員らは有効期限10年の旅券が発給されない「期限制限」を受けている
 会見に参加した金昌五(キム・チャンオ)韓統連大阪本部副代表委員は、△有効期限10年旅券の発給△自由な母国訪問△「反国家団体」規定の撤回などを要求。崔炳模(チェ・ビョンモ)韓統連対策委代表(弁護士、民弁元会長)は「韓統連会員の韓国往来を遮る理由はない」と語った。
ソウルで開かれた発足記者会見
2003年に初めて母国訪問した時の様子を語る金昌五(キム・チャンオ)韓統連大阪本部副代表委員
韓統連の完全な名誉回復と帰国保障を訴える韓統連対策委の崔炳模(チェ・ビョンモ)委員長(中央)。右端が林鍾仁(イム・ジョンイン)執行委員長


《与野4党、選挙制度・高位公職者犯罪捜査庁など改革法案の「ファストトラック」に合意》

 自由韓国党を除いた与野4党の院内代表らは4月22日、国会で記者会見を開き、25日までに選挙制度の改編、高位公職者犯罪捜査庁の設置、検察・警察の捜査権調整に関連する法案をファストトラック(迅速処理対象の案件)に取り上げることに合意したと発表。合意は各党の議員総会で追認を受けることになる。
改革法案のファストトラックに合意した与野4党の院内代表(4.22)
自由韓国党議員らが司法改革特別委員会の会議室に押し入り議事進行を妨害した(4.25
委員会の会議進行を妨害するため会議室の占拠を強行する自由韓国党議員ら(4.25)会議室入室の妨害は国会法違反の疑いがある。
会議室を占拠する自由韓国党議員らに抗議する正義党の沈相奵(シム・サンジョン、中央の黄色いジャケット)議員ら与野4党議員(4.25)
司法改革特別委員会で改革法案に賛成する意志を示していた野党「正しい未来党」のチェ・イベ議員は、改革に反対する自由韓国党議員らによって自身の議員室に監禁された。写真は議員室の窓から取材に応じるチェ議員
  

2019年4月19日金曜日

『週刊韓国ニュース 第203号』(2019.4.19)


《文大統領、事実上の南北首脳会談提案》

 文在寅(ムン・ジェイン)大統領は4月15日、大統領府で開かれた首席補佐官会議で「北側の都合に合わせ、場所や形式にこだわらず南北首脳会談を推進する」と述べた。
 文大統領は先日の韓米首脳会談について、第2回朝米首脳会談以降の不確実性を取り除き、トップダウン方式の必要性を再確認する契機になったと評価。トランプ大統領が南北首脳会談の必要性と、南北米3者首脳会談開催の可能性を示したと明らかにした。
首席補佐官会議で発言する文大統領(左から2人目)
首席補佐官会議の様子


《釜山日本領事館前の「労働者像」設置場所のための「100人円卓会議」》

 韓国・釜山市が日本総領事館近くの歩道に置かれていた強制徴用労働者を象徴する「労働者像」を強制撤去した問題で、労働者像を設置した団体「積弊清算・社会大改革釜山運動本部」と釜山市は4月17日、労働者像を団体側に返還する内容が盛り込まれた合意文書を発表した。
 合意文書によると、釜山市議会を推進機関とする「強制徴用労働者像建立のための釜山市民100人円卓会議」を設け、メーデーの5月1日前までに会議で決めた場所に労働者像を設置することにした。
市民団体と釜山市長、釜山市議会が円卓会議設置に合意した。左からパク・イニョン釜山市議会議長、キム・ジェハ釜山運動本部常任代表、オ・ゴドン釜山市長
行政が強制撤去した労働者像の返還を求め釜山市議会にろう城する市民ら(4.15)
釜山の日本領事館から150mの位置に設置されていたが、行政によって強制撤去された労働者像


《セウォル号惨事から5年、遺族ら「真相究明と責任者処罰は国民の命令」》

 セウォル号惨事から5年となる4月16日、京畿道安山市で4・16家族協議会、4・16財団が主管、教育省・行政安全省などが支援し「セウォル号惨事5周忌記憶式」が開かれた。
 記憶式では、遺族でもある4・16セウォル号惨事家族協議会のチャン・フン運営委員長が追悼辞で「子どもたちは国民を救うべき国家に殺された。朴槿恵(パク・クネ)政権が殺した」と述べ、「惨事の真相究明は、責任者を全て処罰すべきという国民の要求であり命令だ」と強調した。
記憶式に参加した遺族や市民ら
追悼辞を述べるチャン・フン運営委員長
追悼辞を述べるユ・ウネ教育相
涙をぬぐう遺族ら
セウォル号惨事の生存者であるチャン・エジンさんが「記憶の手紙」を朗読している

2019年4月13日土曜日

『週刊韓国ニュース 第202号』(2019.4.12)


《新任統一相が就任あいさつ「平和と経済の好循環を」》

 金錬鉄(キム・ヨンチョル)新任統一相は4月8日、ソウルの政府庁舎で開かれた就任式でのあいさつで、「平和の価値を国民生活で実感し、南北関係の変化によって日常の生活が変わるという確信があってこそ、対北政策に対する国民的合意も広がる」と述べ、「経済を通じて平和を強化し、平和を基礎に再び経済協力を増進させる好循環構造を定着させる」と強調した。
就任式であいさつする金統一相


《市民団体が米国大使館前で平和集会開催》

 4月11日の韓米首脳会談(ワシントン)を控え、市民社会団体「平和と統一を開く人々」が9日、ソウルの米国大使館前で「韓米首脳会談に向けた平和行動」を開催した。
 参加者らは、北朝鮮(朝鮮民主主義人民共和国)に一方的に非核化を求める米国の対北圧力の撤回とともに、朝鮮半島の非核化と平和協定の締結が同時に推進されなければならないと強調した。
平和行動に参加した市民ら
市民らによるパフォーマンスも行われた


《非正規職の山火事鎮火部隊、処遇改善を求める声が広がる》

 韓国東北部・江原道で4月4日に発生した山火事は政府の迅速な対応で収拾したが、全国から投入された消防隊員の活躍に称賛の声が上がるとともに、危険な職種でありながらも劣悪な処遇であることに、大統領府への国民請願やSNSなどを通じて、改善を求める世論が高まっている。
鎮火部隊がつけていたマスク。内側も黒く汚れている
最前線で山火事を消す鎮火部隊。非正規職で劣悪な環境にある

2019年4月5日金曜日

『週刊韓国ニュース 第201号』(2019.4.5)


《国会議員補欠選挙、故魯議員の選挙区で民主党と候補一本化した正義党が勝利》

 韓国で4月3日、国会議員補欠選挙の投開票が慶尚南道の2選挙区で行われた。昌原城山区の補欠選挙は進歩(革新)系野党・正義党の同区議員・魯会燦(ノ・フェチャン)氏の死去によるもので、与党「共に民主党」と正義党の候補一本化により出馬した正義党の余永国(ヨ・ヨングク)氏が保守系最大野党・自由韓国党の候補に504票の僅差で勝利した。3位は民衆党候補。
当選した正義党の余候補


《国防省が4・3抗争犠牲者に初の遺憾表明》

 韓国国防省は済州4・3民衆抗争71周年となる4月3日、「済州4・3特別法の精神を尊重し、鎮圧の過程で済州道民が犠牲になったことに対して、深い遺憾と哀悼の意を表する」と明らかにした。4・3抗争に関連し、国防省(軍当局)が遺憾表明するのは初めて。
 徐柱錫(ソ・ジュソク)国防次官はこの日、ソウル・光化門広場に設けられた追悼所を訪問し哀悼の意を表した。徐次官は同所で会った遺族に対し謝罪した。
4・3抗争当時、軍が民間人を虐殺している様子をおさめた写真。済州島の4・3記念館に展示している
犠牲者を追悼する徐次官
遺族に謝罪する徐次官


《民衆労総が労働法改定に反対し国会周辺で抗議行動》

 長時間労働につながる弾力勤労制の期間拡大、最低賃金の決定方法改編など、労働法の改定が国会で推進される中、民主労総は4月2日、同法に反対し国会周辺でデモ、座り込みなどの抗議行動を展開した。
 組合員らは国会正門前で「労働法改悪阻止 労働権争取 民主労総決意大会」を開き、民主労総の李(イ)サンジン副委員長ら5人は、国会議員会館屋上で横断幕を広げて抗議した。その後、組合員らは国会の環境労働委員会委員長との面談を求めて、国会進出を試みたが、警察に阻止された。
国会正門前での民主労総決意大会
組合員らは国会進出を試みたが警察に阻止され、国会前で座り込みした